《仲裁》のはなし 040812
90年(平成2年)3月,第二東京弁護士会(二弁=にべん)が「仲裁センター」をスタートさせています。
当時,裁判は,「時間がかかる」「難しい」「費用が高い」ということから機能不全状態に陥っていました。特に,少額な事件についてはこのことが顕著に現れていました。
「仲裁センター」は,少額な案件を「簡単な手続で」「早く」「安い費用」で解決することを目的につくられまれました。
私は,たまたま,仲裁センターの設立準備にかかわったことから,仲裁人候補者として,これまで多くのケースにかかわってきました。また,仲裁申立人や被申立人の代理人としても仲裁センターを利用してきました。
手前みそになりますが,仲裁センターは紛争解決の手段として,とても使い勝手のいいものですので,多くの人に利用してもらえたらと思い,このページを作りました。
利用のご参考にしてください。
<仲裁>ってなんだろう。けんかの仲裁という言葉が新聞によくでてきます。普段使う日常用語としては,<仲裁>は,争っている当人たちの間に第三者が入って,冷静に双方の話を聴いて,解決案を提示して争いを収める方法というイメージがあると思います。
おおまかには,このようなイメージでよいと思います。このイメージの要素を分解すると,以下のようになると思います。
@お互いの意見が違い対立していること,
A対立状態を本人では解消・解決できないこと,
B第三者が間にはいっていること,
C第三者が双方から言い分を聴くこと,
D第三者が解決案を提示すること,
E解決案をもとに争いを収めること
これからそれぞれの項目について,説明してゆきます。